財産開示手続について

今回は、強制執行の前段階で実施されることがある「財産開示手続」について紹介していきます。

司法書士 佐藤俊傑

財産開示手続とは

 判決等を取得した債権者が強制執行の申立てをするには、原則として、債権者が、強制執行の対象とする債務者の財産を明らかにする必要があります。

 しかし、他人がどんな財産を有しているか調べることは非常に困難な場合も少なくなく、そのために債権の回収が十分にできないケースもあります。

 そこで、債権者の権利実現の実効性を確保するという見地から、債権者が債務者の財産に関する情報を取得するための手続として財産開示手続が定められています。

申立ての要件

(※以下の記述は,話が複雑になるため,債務者の財産について一般の先取特権を有する債権者についての記述は省略します。)

1 執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者であること

 債務名義の種類により執行文の付与が必要なもの、確定証明書の添付が必要なものがあります。また、申立てできる債務名義から除外されているものもあります(民事執行法197条1項参照)。

2 執行開始要件を備えていること(民事執行法29条~31条)
3 次の①又は②に該当すること

① 強制執行又は担保権の実行における配当等の手続(申立ての日より6か月以上前に終了したものを除く。)において、申立人が金銭債権(被担保債権)の完全な弁済を得ることができなかったこと。

② 知れている財産に対する強制執行(担保権の実行)を実施しても、申立人が当該金銭債権(被担保債権)の完全な弁済を得られないこと。

 上記①②は,簡単に述べると「①強制執行を行ったが回収できなかった」もしくは「②強制執行を行っても回収できる見込みがない」ため、「当該債権が回収不能の状態である」ということです。

4 債務者が、申立ての日前3年以内に財産開示期日においてその財産を開示した者でないこと

財産開示手続の流れ

1 裁判所は、申立書の審査をし、要件が満たされているときは実施決定をし、当事者にその旨を告知します。

2 実施決定が確定したら、裁判所は、おおむね1か月ほど後の日を財産開示期日として指定し、当当事者に期日呼出状を送付(送達)します。
 同時に、債務者(開示義務者)に対しては、おおむね財産開示期日の10日前ほどを期限とする財産目録提出期限を通知します。
 なお、開示義務者が財産目録を提出した後は、同人の同意がない限り、財産開示手続申立事件を取り下げることはできません。

3 申立人は、財産開示期日に出頭し、執行裁判所の許可を得て、開示義務者に対し質問することができます。

4 債権者(申立人)が期日に出頭しなくても、財産開示手続を実施することができます(民事執行法199条5項)。

5 開示義務者が財産開示期日に出頭しなかった場合は、財産開示手続は終了します。

財産開示手続の実効性

 ここまで読むと、財産開示手続はなかなか有効な手続だと思われるかもしれません。
 ただ、実務での利用率は非常に少ないのが現状です。その理由としては、財産開示手続をやっても意味がないという理由が多いようです。

 財産開示手続において、債務者は期日に出頭し、虚偽の陳述をしない旨の宣誓をしたうえで財産の開示を行うことになります。そして、手続に応じない場合(正当な理由なく出頭しないとき、虚偽の陳述をしたとき等)は、30万円以下の過料に処せられることがあります。

 しかし、仮に30万円以上の高額な財産を有していた場合、30万円以下の過料の制裁があるからと言って財産開示に応じるでしょうか?また、宣誓をしたことがどれだけ積極的に開示させる圧力になるのかも疑問です。

 そんなことから、そもそも開示義務者が期日に出頭しないというケースも少なくありません。勿論、本手続を行ったことにより債権回収ができたという成功例もありますので、利用する際は具体的なケースごとに検討が必要です。

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 裁判は勝訴すること自体よりも、その後の強制執行など実際の権利実現手続の方がよっぽど大変なことも多いです。
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以 上

合わせて債権回収のページもご覧ください。

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