婚姻費用分担調停のその後~相手方の履行確保

 更新日2018年12月18日

 以前に婚姻費用分担調停のコラムを書きましたが、今回は、その後の相手方の義務の履行確保についてご紹介していきます。

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司法書士 佐藤俊傑

 相手方が義務を履行しない

 婚姻費用分担調停が成立し(または審判が確定し)、その中で相手方に婚姻費用の支払義務が認められたにもかかわらず、相手方がその義務を履行しないということがあります。
 早く手続を終わらせたいために調停の席で軽々に合意をし、調停成立後に早い段階から支払わない(もしくは1回も支払わない)例も散見されます。

 請求者(多くは妻側)からすれば、婚姻費用は日々の生活費そのものですから、早めの対処が必要です。
 そこで、そのような場合のために、法律でいくつかの回収手段が用意されています。
 (なお、以下の説明は「婚姻費用」に限らず「養育費」についても原則当てはまります。)。

履行勧告

 調停をした家庭裁判所に申し出をし、裁判所から相手方に対し義務を履行するように勧告をしてもらいます。
 とくに費用もかからないので利用しやすいですが、あくまで「勧告」なので、相手方が勧告に従わない場合には支払を強制することはできません。

 実務上は、この履行勧告をした後に、強制執行に進むことが一般的です。

履行命令

 実務上はほとんど利用がないようですので説明を割愛します。

強制執行

 強制執行の手続には、大きく「直接強制」と「間接強制」というものがありますが、ここでは、一般的な方法である「直接強制」の方法についてご説明します。
 直接強制は、請求者の申立てにより、相手方の財産(不動産や債権など)を差し押さえてそこから回収する方法です。

差押えができる相手方の財産

 差押えができる相手方の財産は、一般的に差押禁止とされているもの以外は原則何でも可能です。

 実務的に件数が多く法律上も効果的なのは、相手方の給料を差し押さえることです。これは、もちろん給料が一番わかりやすい相手方の財産だからと言うことも理由の一つですが、法律に特例があることがもう一つの理由です(民事執行法151条の2、同152条)。

民事執行法の特例
1 自分が請求する債権が、「婚姻費用分担金や養育費など」で、かつ「定期的に一定額の金銭の支払を受けることになっている」こと
2 差押えをしたい相手方の財産が、給料や家賃収入など「継続的に支払われる債権」であること

 上記に該当する場合、調停等で定められた義務について、相手方に一部でも不履行があれば、その時点での未払分に限らず、今後支払われる予定の分(将来分)についても差押えをすることができます。
 そして、その場合、原則として、相手方の給料等の2分の1に相当する部分まで差押えをすることができるのです。

 おそらく、これを読んだだけでは、この特例の何が良いのかピンとこない方も多いと思いますので、もう少し補足します。

 強制執行は、本来は、支払日が過ぎても支払われない分(未払分)についてしか行うことができません。
 支払日が来ていないもの=まだ支払う必要がない=だから強制執行もできない。ある意味当たり前です。

 しかしながら、婚姻費用や養育費は、生活費として不可欠なお金であるにもかかわらず、未払分しか請求できないとすると、相手方が不履行をする度に、毎月数万円のために毎月のように強制執行の申立てを繰り返さなければならなくなってしまいます。それは不合理です。
 そこで、そのような手間暇を解消するために前述のような特則ができ、相手方に一部でも義務の不履行があれば、将来分までまとめて差押えをすることができるようにされたのです。
 そして、差押えができる範囲も、給料の場合、通常は原則としてその4分の1までしか差押えができないところ、婚姻費用等の重要性に鑑み、2分の1まで差押えができるよう引き上げがされたのです。

流山パーク司法書士事務所にご相談ください

 当事務所では、事前の法律相談はもちろんのこと、「婚姻費用分担調停申立書」などの家庭裁判所に提出する各種書類の作成、その後の強制執行の申立書類作成まで、幅広くお手伝いをすることができます。
 とくに、上記の民事執行法の特例が絡む申立書は、通常の場合より少々難解になっています。少しでもご心配な点があればまずは当事務所にご相談・ご依頼していただくのが近道と思います。
 初回相談は無料で時間制限なく行っていますので、お気軽にお問合せください。ご連絡お待ちしております。

以 上

合わせて家庭内の困り事のページもご覧ください。

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