訴訟にはどのくらい費用がかかるのか(前編)

更新日2018年12月4日

 「訴訟をするにはお金がかかる。」と漠然と思っている方は多いと思います。そこで、今回は、訴訟にかかる費用について取り上げていきます。

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司法書士 佐藤俊傑

 裁判所に納める費用

 訴訟では、通常申立てをする際に、申立て書類と一緒に郵便切手と収入印紙を納付します。

郵便切手について

 郵便切手は、裁判所から呼び出し状や判決等の文書を発送するのに使用します。
 納付する切手の額は、相手方(被告)の数などによって裁判所ごとに取り決めがあるのでそれに従うことになりますが、概ね6000円分くらいの切手を納付するのが一般的です。

 郵便切手は、訴訟の途中で足りなくなれば追加で納付指示があり、余れば訴訟終了後に返却されます。

収入印紙について

 訴訟をするためには、原則として申立手数料を納付する必要がありますが、これは収入印紙で納付します。

 申立手数料の額は「訴訟物の価額(=訴額)」から算定します。
 訴額(そがく)とは「原告がその訴訟で全部勝訴したときに得られる経済的利益」のことです。
 まず訴額を計算し、それを「民事訴訟費用等に関する法律(=民訴費用法)」に当てはめて具体的な申立手数料を算出します。そのため、まずは訴額の算出の仕方を知る必要があります。

 訴額の算出の仕方は訴訟の内容によって違いますし、教科書的な説明だけではおそらくピンとこない方も多いでしょうから、以下に具体例を挙げてご説明していきます。

(具体例)貸金返還訴訟のケース

 「貸した金を返してほしい。」という貸金返還訴訟は、一番ポピュラーな訴訟の一つです。

 例えば、100万円を返してほしいとの訴訟の場合、訴額は100万円になります。原告がその裁判で全部勝訴したときに得られる額は100万円なので、これが先に述べた「得られる経済的利益」となるのです。

 なんだ、それなら最初から「得られる金銭の額」とでも言えばよいではないかと思われますが、訴訟は必ずしも金銭回収を目的としたものばかりではないので(例えば、離婚訴訟や解雇無効確認訴訟など)、一般論としては「得られる経済的利益」という表現になってしまうのです。

 なお、返してもらっていない元本100万円と合わせて、未払利息や遅延損害金を請求する場合でも訴額は変わりません。
 これは「附帯請求の不算入」の原則と言って、「元本と一緒に請求する限り」利息などの附帯部分すなわちオマケ部分は、訴額の計算が煩雑になるだけなので考慮しなくてよいということになっているからです(民訴法9条2項)。

訴額から実際の手数料を算出する

 さて、訴額が100万円とわかったので、これを民訴費用法に当てはめて実際の手数料(収入印紙代)を算定します。

 実務では、裁判所の窓口やホームページに訴額から手数料を算定する早見表がありますので、それに単純に当てはめるだけです。ちなみに、訴額100万円の場合の手数料は1万円になります。

 参考までに、訴額ごとの手数料をいくつか記載してみます。貸金返還訴訟であれば「訴額」を「請求したい元本の額」に置き換えて考えればよいということですね。

 訴額 10万円の場合   手数料  1000円
 訴額 20万円の場合   手数料  2000円
 訴額200万円の場合   手数料1万5000円
 訴額300万円の場合   手数料2万円

訴訟にかかる費用は高いか安いか

 どうでしょうか?決して激安というわけではないかも知れませんが、訴訟で請求する額と比べると非常に少額ではないでしょうか。

 通常の訴訟であれば、裁判所に当初納める費用は、この手数料と最初に述べた郵便切手だけです。これを聞くと、今まで思っていたよりは訴訟にかかる費用は安いと思われた方が多いのではないでしょうか。

後編へ続く

 今少し訴訟にかかる費用の話をご紹介したいので、「後編」にて続けたいと思います。

 後編では、もう一つのポピュラーな訴訟である建物明渡し訴訟の手数料の額を取り上げます。本編と合わせてご一読していただければ幸いです。

以上

 合わせて債権回収のページもご覧ください。

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