免責の不許可事由について

 更新日2018年12月19日

 今回は、免責の不許可事由についてのお話です。以前ご紹介したコラム「破産手続における免責」からご覧いただけたら幸いです。

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司法書士 佐藤俊傑

免責不許可事由

 免責が不許可となる事由は、破産法252条1項の中に1号から11号まで列挙して規定されています。その中でも実務上よく問題になる事由についてお話したいと思います。

浪費又は賭博など(4号)

 同号は、「浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと」と規定されています。

 実務で免責不許可事由が問題になる場合は、経験上、本号が圧倒的に多いと思います。

 浪費は、その人の収入や資産の状況などに照らして不相応に過大な支出のことです。実務上よく見かける浪費や賭博等の射幸行為としては、高級車や貴金属の購入、飲食費や被服費、競馬、風俗、パチンコ、宝くじ、株式・FXなどの各種投資などがあります。

 また、本人が正当な目的と考えていても浪費となりえます。例えば化粧品や美容機器の購入、英会話等の通信講座、子供の教材費等です。

 前述のとおり、浪費と言えるかどうかは、その方の収入や資産等に照らして不相当な支出かどうかで判断しますので、一概にどこまでが浪費と言えるものではありません。この点はパチンコ等のいわゆるギャンブル行為についても同様です。毎月小遣いの中から少額を利用したからと言って、即座に免責不許可となるわけではありません。

非義務行為についての偏頗(へんぱ)弁済(3号)

 偏頗弁済とは、複数いる債権者のうち、友人など親しい債権者にのみ返済行為をすることです。これも実務で割とよく見る行為です。

 確かに、親しい人になるべく迷惑をかけないようにとの気持ちは理解できますが、破産手続においては、担保権者等の一部の債権者を除いて債権者は皆平等の立場です。支払不能に陥り破産申立ての準備を始めたのであれば、そのような返済をしてはいけないのです。

不利益処分(2号)

 実務でときどき見かけるのは、当初から現金を得る目的で、クレジットカードで新幹線の回数券や高級腕時計などを購入し、即転売・換金する行為です。

 現金を得たいがために、購入した商品が多少買い叩かれても売却し、その代金を生活費に充ててしまうため、後日クレジット会社から請求がきても当然支払ができるはずがありません。また、当初より支払うつもりがないのが通常です。

債権者を害する目的で行う財産の隠匿,損壊その他不当な財産減少行為(1号)

 典型的な例としては、破産開始直前に預金を引き出して費消したり、財産の名義を他人に変更したりすると言った行為のことです。

 私の経験では、実務上は、4号(浪費や賭博)と比較しても思ったほどの事例数はありませんでした。「債権者を害する目的」や「不当な」の認定が難しいといった要因もあるかと思います。

 しかし、書籍等で東京地裁破産部が紹介している事例を見ると、同部ではそれなりに事例があるようです。東京は資産家が多いからかと言うと、そういう事例ばかりではなく、例えばこんな事例も紹介されています。

「支払不能後に、学資保険100万円を妻に名義変更。名義変更の事実を裁判所に申告せず、かつ当該保険について掛け捨てである旨の虚偽の説明をした。」

 この事例は、破産者の子が難病に罹患しその治療費が必要という事情もあったようですが、結果的には免責不許可となったようです。

 なお、「裁判所に対して説明を拒んだり、虚偽の説明をすること」は、別の免責不許可事由にも該当しますので、決してそのようなことのないようにしたいところです。

裁量免責もあるのだから正直に

 先にご紹介したコラム「破産手続における免責」でもお話したとおり、破産手続には裁量免責の制度があります。
 形式的に免責不許可事由があったとしても、裁判所は一切の事情を総合考慮して最終的な免責許可不許可を判断します。裁判所に指摘されてから釈明するのではなく、自分から正直に事情や経緯を説明する方が結果的に得策です。

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以 上

合わせて債務整理・破産のページもご覧ください。

なお、破産手続については、以下のコラムがQ&A方式になっていて解り易いと思います。是非一度ご覧ください。
   コラム「破産手続の質問(申立て編)」
   コラム「破産手続の質問(不利益編)」
   コラム「破産手続の質問(資産編)」
   コラム「破産手続の質問(免責その他編)」

 

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